ネットショップ 領収書 法的根拠から調査。

ネットショップ運営していると「領収書」くださいと、よく依頼されますが領収書を発行する際に、ネットショップ(店舗)側が知っておかなければいけないことを法的観点から調査してみました。

二重発行は「不正使用」(脱税共犯)になる!?

金銭や有価証券に関する取引が行われたことを示す「領収書」は、保存することが義務付けられています。なぜなら、その取引に関するトラブルが起きたときに証拠となる、税務上の「証憑書類」だからです。そのため、領収書の二重発行は、その不正使用の可能性を生みます。

領収書を発行するネットショップ(店舗)側が、共犯であると疑われた場合には、有印私文書偽造罪に問われる可能性があります。有印私文書偽造罪とみなされると、領収書の二重発行は、「他人の印章・署名を使用」して、権利や義務、事実証明に関する文書を偽造するという犯罪行為になります。

私文書は、国や地方公共団体、公務員などが作成する公文書よりも公共性が低いため、公文書偽造罪よりも法定刑は低くなっています。ただ、それでも3カ月以上5年以下の懲役になる恐れがあります。

https://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_449229/ ”弁護士ドットコム”,2018年9月18日アクセス.

代引き・コンビニ決済で領収書を無くしたのでネットショップに再発行が依頼されたら?

代金引換決済は既に運送業者が発行済みになりますので、店舗側が発行したら二重発行になります。コンビニ決済も同じようにコンビニエンスストアが発行済みなりますので、再発行の場合はお客様にレシートを持参して再発行をコンビニエンスストアに相談してくださいとお伝えしましょう。

Amazonで領収書発行依頼された時の注意点

Amazonアカウントサービスから注文履歴から該当商品の領収書をプリントアウトすることができますので、店舗側に領収書を依頼された場合、お客様との約束(アカウントサービスを使わない、二重発行しない)が必要でしょう。約束が出来ない場合はアカウントサービスから発行くださいとお伝えしましょう。

クレジットカード決済なら領収書発行は不要!?

あえて違う見解を2件紹介します。

  1. クレジットカードでの決済では、お客様と事業者様の間に直接代金のやりとりは発生しません。購入代金はクレジットカード会社から支払われ、クレジットカード会社がその代金をお客様に請求します。つまり、事業者様はお客様から直接支払いを受けていないため、領収書を発行する義務がないのです。仮に、クレジットカード払いに対して領収書を発行してしまうと、事業者様はお客様とクレジットカード会社の2か所から支払いを受けたことになってしまいます。1つの商品に対して、2つ分の支払いが発生していることになり、事業者様だけでなくお客様側にも経理上の食い違いが発生してしまう可能性があります。
  2. クレジットカードによる支払の場合、お客様がクレジット会社に依頼して販売店に代金を立替払して貰うこととなると思われます。とすると、販売店があなたから売買代金を受領したこととなりますので、お客様が要求すれば領収書をお客様に対して発行すべき義務がります(民法486条)。 お客様がクレジット会社に支払うのは立替金の支払であり、売買代金とは異なります(性質、時期、金額[手数料等が付加されるときがある]が異なる)。クレジット利用時点で、クレジット会社からあなたに発行されるのは、利用明細書に過ぎず領収書ではありませんので、領収書の2重発行にはなりません。

店舗側が領収書を発行する際の注意点

クレジットカード決済のお客様に領収書を発行する場合には、注意が必要です。お客様とクレジット会社の2か所から支払いを受けたと誤認されないように、領収書に「クレジットカード払い」を明記する必要があります。領収書には発行者、宛名、金額、日時、購入内容の他に、支払い方法として「クレジットカード払い」という言葉を入れることで、2重発行の誤認を避けられます。また、クレジットカード決済で発行する領収書は金銭の受領事実がないため、正式書類ではありません。5万円以上の金額でも収入印紙を貼る必要はない点にご注意ください。

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/19/37.htm“国税庁”,2018年9月18日アクセス.

ポイント、クーポン利用の領収書は?

ネットショップでのポイントは(1)値引きと、デポジット方式のような(2)電子マネー側面があります。
モール型通販サイト楽天、Amazon、Yahoo!などは通常1%(Amazon対象品のみ)が多いようです。

(1)あなたの楽天店舗でお客様が10,000円の買い物をして保有の1,000ポイントを利用した場合どの様に発行したらいいでしょうか?
ポイントは値引きであり、領収書の意味を考えると必然的に答えが出ます。
領収書は商品やサービスを購入した際に、その代金の支払いを行ったことを証明する書類ですからモールでポイントを利用してネットショッピングした場合の領収書は、ポイント分(値引き)差引た金額を発行し、利用ポイントを記載します。

(2)デポジット方式の電子マネーの領収書は?
デポジット購入した金額のみを発行し、その後のポイントを利用した領収書ではなく納品書となることを理解しておこう。

https://www.bengo4.com/c_1/b_319609/  ”弁護士ドットコム”,2018年9月18日アクセス.


領収書の原則は金銭の授受が完了している証明です。

例1)10,000円の商品を購入する際、楽天スーパーポイントを1,000円分使用した場合
 10,000円 – 1,000円 =9,000円
 領収書の記載金額は9,000円 ポイント利用分1,000円となります。
※理由は楽天スーパーポイントは楽天が払っているためです。
10,000円の商品を購入する際、楽天スーパーポイントを1,000円分使用した場合、お客様から9,000円を頂き、ポイント分1,000円は楽天から頂くことになります。



例2)10,000円の商品を購入する際、楽天スーパーポイントを10,000円分使用した場合
 10,000円 – 10,000円 =0円
 領収書の記載金額は0円 ポイント利用分10,000円となります。



正確に言いますとポイント利用分は楽天が発行することになりますので、お客様がポイント利用分の領収書が欲しいとなったら直接楽天に発行して頂いてくださいとお伝えください。

そもそも領収書の発行義務とは

領収書は商品やサービスを購入した際に、その代金の支払いを行ったことを証明する書類です。領収書は、民法486条で「弁済をした者は、弁済を受領した者に対して受取証書の交付を請求することができる」と定められています。法律用語のため難しい語句が並んでいますが、「弁済」とは代金支払いのことで、「受取証書」が領収書となります。つまり、お客様から領収書の発行を請求された場合、事業者様は発行する義務があるのです。

また、領収書の発行には同時履行の原則があります。領収書発行は代金の受け渡しと同時に行われ、お客様が代金を支払う際に、事業者側が領収書を発行します。

ネットショップオーナーはこれも抑えておきたい。

印紙税
https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/7105.htm“国税庁”,2018年9月18日アクセス.

領収書の保存期間 7年(前々年分所得が300万円以下の方は、5年)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/01_2.htm“国税庁”,2018年9月18日アクセス.

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